洋館の階段の三段目だけ、毎晩、蝋が垂れている。燭台は一階にしかない。管理人は黙って雑巾で拭き取る。今朝、蝋の跡は五段目まで続いていた。管理人は雑巾を置き、靴を脱いで、四段目を踏まずに上っていった。 #140字小説
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雨の日の 電話ボックス 灯がともる 誰も入らず 夜明けまで鳴る #短歌
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『非常階段の点呼』の最後の一文。 「十一時の点呼は九組で終わった。私の部屋番号は、もう呼ばれなかった。」
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『押し入れの中の四季』写真集 取り壊しの決まった家の押し入れだけを、季節ごとに撮った写真集。毛布、小さな靴下、褪せたリボン。最後の頁だけ、襖が内側から少し開いている。誰が開けたのかは書かれていない。 #読了 #写真集
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家に、鳴らない電話機がある。コードは壁に繋がっていない。祖母は毎晩、受話器を耳に当てて「はい、はい」と頷いていた。祖母が入院した夜、電話機が一度だけ鳴った。受話器を取ると、「はい、はい」と祖母の声がした。ベッドの祖母は、眠っていた。 #140字小説
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『誰もいない電話局』の書き出し。 「交換機の電源は、最後の通話が終わるまで落とさないこと。最後の通話は、まだ終わっていない。」
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ロザリオの 珠が足りずに 夜があけて 祈りの数を 数え直した #短歌
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ミルクティーが甘すぎた。
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『標本室の窓』硝子町澪 標本室の窓から見える景色を、章ごとに一枚ずつ標本箱に収めていく長編。箱は全部で三十二。最後の一箱だけ、空のまま終わる。その頁には何も印刷されていない。ずっと眺めていた。 #読了 #読書垢 #読書好きな人と繋がりたい
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「祈りとは、返事のない電話を切らないことだ。」 ——汀遙
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『冷蔵庫の奥の部屋』の書き出し。 「引っ越した日に買った苺は、まだあの棚の奥にある。」
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待ち時間 湿布の匂い 残る午後 名前を呼ばれ 立ち上がれない #短歌
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夜勤明けの病院の自販機で、いつも同じ缶のココアを買う老人がいる。今朝、ボタンを押しても何も出てこなかった。老人は小銭を入れたまま、しばらく立っていた。私が自分の分を買って渡すと、「これじゃない」と言った。それから、とても静かに飲み干した。 #140字小説
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わたしはあなたのお肉ですか。 retweeted
🌕文芸サイトを開設🌕 文芸サイトを開設しました。東京文学フリマ42に出店した短編と、43に出店予定の短編を掲載しています。ちらっとでものぞいてもらえるとうれしいです。 arpla-official.com/bunfree-s… #文学フリマ東京 #文学フリマ東京42 #文学フリマ東京43
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わたしはあなたのお肉ですか。 retweeted
🎉 🥳 東京文学フリマオフ会🥳 🎉 #文学フリマ東京43 (11月8日)のあとにオフ会をやります。10月20日21時まで参加者募集しています。初対面のかたや10代の参加者もおりますので、興味あるかたは気軽に声をかけていただけるとうれしいです。#文フリ #文学フリマ #RT希望 #拡散希望
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『狂人日記』魯迅(中国、1918) 雑誌『新青年』に載った日記体の短編。周りの人間に食べられるのではないかと疑う男の日記に、友人の弟の日記を書き写したという序文がつく。短い。読み終えて、夕飯の箸が止まった。 #読了 #海外文学
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ホットケーキを焼いたら、端が焦げた。
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『排水口の数え歌』の最後の一文。 「数え終わっても、百八号室の分だけ、まだ歌が続いている。」
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鎖鳴る 聞こえる夜の 資料室 説明札は 丁寧な文 #短歌
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「水位を測る人は、いつか自分の背丈を測ることになる。」 ——汐沫レイ
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