【✦ステラの贈り物✦3/6(水曜)】
両手のあいだに光を集めると、手のひらがじんわりあたたかくなった。
それを、胸の前でくるくると丸めていく。
星神さま、気に入ってくれるかな。
そう思った途端、光が震えて、指のすき間からほどけてしまった。
ステラ「――あ、崩れちゃった。もう一回。」
ほどけた光を集めて、丸めて、また崩れる。四度目か、五度目か。数えるのをやめたころには、指先から力が抜けてきたけれど、やめたいとは思わなかった。
ふっと、両手の中で光が静かになった。
小さくて、丸くて、あたたかい色をしている。わたしの光、手の中にちゃんとある。
胸の前で抱えなおすと、早く、星神さまに見せたくなった。
こぼさないように、お城へ向かった。
【✦ステラの贈り物✦2/6(火曜)】
だったら、みんなに聞いてみよう。
夜空に出ると、星たちが光の玉になって、あちこちで瞬いていた。
ひとつずつ回って、聞いてみる。
ステラ「――ねえ、星神さまに何を贈ればいいと思う?」
光の玉がぴたりと止まって、ぱちぱち瞬いた。
「星神さまに? どうして? いつも与えてくださる方なのに」
「宝石は?」
「歌がいいよ。大きな声で歌うの」
聞いていくうちに、わくわくしていた胸が、少しずつしぼんでいく。宝石も歌も、わたしにはない。あるのは光だけ。
両手をぎゅっと握ると、指のすき間から、やわらかい光がもれた。
光でも、いいのかな? 光で、作ってみよう。