これかーーー。そしてすげー。ブラジル大統領選挙。もう新しいとこきてんだ。
なぜ従来型のSNSではなかったか。XとかFacebook はアルゴリズムによる修正が入る可能性がある。それを避けるにはWhatsappのようなピアツーピアシステムが効いたのだが、バックグラウンドには中間まとめをする人間がピラミッド型に配置されたということらしい。
「ピア・ツー・ピア(個人対個人)」の通信ツールでありながら数百万・数千万人に波及した理由は、「ピラミッド型のグループ設計」と「支持者をハブ(中継点)にした手動拡散の仕組み化」。
クローズドな空間を巨大な配信ネットワークに。
1. 招待リンクによる「グループの乱立と細分化」
WhatsAppのグループチャット(当時の上限は数百人規模)を活用。陣営はWebサイトやSNS上に「招待リンク」を大量に配置。
満員になれば次へ自動誘導: 1つのグループが定員に達すると、自動的に「グループ2」「グループ3」へと参加者を振り分けるリンク管理ツールを導入。
属性別のセグメント化: 「学生」「年金生活者」「福音派キリスト教徒」「特定地域の住民」など、属性や関心ごとに数千〜数万の細分化されたグループを網の目のように立ち上げた。
2. 「デジタル・アンバサダー(伝道師)」の育成
中央組織が全国民に一斉送信したのではなく、熱心な支持者を「中継地点(ハブ)」に仕立てた。→これだね
[選挙対策本部 / コアチーム]
│
▼(毎朝、画像・短文・動画・反論ネタを配信)
[数万人のアクティブ支持者・ボランティア]
│
▼(各自が私生活のグループへ「手動」で転送・シェア)
[家族・親戚グループ / 職場の同僚 / 地元の友人 / 教会仲間]
WhatsAppはスパム対策として「一度に転送できる宛先数」に制限(最大5件まで、頻繁に転送されたメッセージは1件まで)。
そこで陣営は、ボランティアに対して「転送ボタンを連打する」のではなく、「自分の言葉を添えて、自分が所属する家族グループや趣味のグループにシェアしてほしい」と呼びかけた。これにより、プラットフォーム側の自動スパム検知をすり抜けながら、極めて自然な形で無数のプライベート空間へ浸透。
3. Telegramとのハイブリッド運用
WhatsAppはグループ人数の上限が厳しかったため、陣営はTelegramも併用。Telegramには数十万人規模が入れる巨大チャンネルを作れる利点。
Telegramの巨大チャンネルで「今日拡散してほしい画像やファクトチェック記事」を一斉配布し、それを受け取った支持者たちがWhatsAppへと持ち帰って身近な人へ配る、というリレー形式。
4. 24時間体制の反論・ファクトチェックBot
相手陣営からフェイクニュースやネガティブキャンペーンが流れてきた際、有権者が「これ本当?」と転送して確認できる自動応答窓口(WhatsAppビジネスAPIを活用したBot)を設置。
「それはデマです。正しい事実はこちら」という短尺の画像や動画が即座に返信され、受け取ったユーザーはそのまま元の会話グループに「これデマらしいよ」と貼り付けて打ち消すことができた。
WhatsApp戦略は「無数の家庭のリビングに、信頼できる家族の1人として入り込んで直接耳打ちする」ようなネットワークを人力とツールで構築。
まじですごい。よく考えたなこれ。結局は人間なんだよね。
This is how a WhatsApp channel helped win Lula da Silva Brazil’s election.