近頃珍しいコスタリカ非武装論だ。確かにコスタリカに常備軍ない。実際は武装した公安部隊が存在し重火器、軍用機を配備し、その予算は隣国ニカラグア軍よりも多い。その上、有事の徴兵制まで法制化されており「丸腰の平和国家」論は秒で論破されてしまうため、誰も言わなくなっていたのに。
中南米の小国コスタリカには軍隊がない。1948年、内戦に勝利したホセ・フィゲーレス暫定大統領がクーデターや軍の暴走を防ぐために軍隊の廃止を決意し、翌年に制定されたコスタリカ憲法第12条で「恒久制度としての軍隊を放棄する」ことが明文化された。その結果、軍事費に充てていた莫大な予算を、教育や医療、環境保護に回すようになった。憲法で教育予算をGDPの8%と定めており(日本は先進国最低の2.7%)小学校から高校までの公立教育が原則無償化されている。成人の識字率は約98%に達しており、世界でもトップ水準を誇る。労働者の教育水準が高く英語が堪能な人材が多いため、インテルなどの外資系ハイテク企業や、医療機器メーカーの進出が相次いでいる。福祉では国民社会保険庁が運営する公的医療保険制度により、ほぼすべての国民が安価または無償で質の高い医療を受けられる。平均寿命は約80歳と中米で最も高い。また、福祉予算が手厚く、低所得者層向けの住宅支援や年金制度が機能している。自然エネルギーの先進国であり、国内の発電電力量の約98%以上を再生可能エネルギーで賄っている。これらの成果から、コスタリカは「地球幸福度指数」で何度も世界1位に選ばれており、軍隊を持たないことが国力の低下ではなく、むしろ人間の安全保障(教育・健康)の向上につながることを証明した事例となっている。国の規模も歴史も異なるので、これをそのまま日本に当てはめることはできないが、参考になることは沢山あるのではないだろうか。