4歳の娘の指に、絆創膏を巻いた。
人差し指と、中指の2本。
『なんで?』
「歯のために、卒業しよっかぁ」
娘は、2本の指をじっと見ていた。
寝る前だけ、娘は2本の指をくわえる。
そのまま、すっと眠る。
それを、やめさせたかった。
きっかけは、歯医者だった。
3か月に一度の検診で、毎回言われた。
『そろそろ、やめたいですね』
「はい」
歯並びが、気にならないわけではなかった。
歯科衛生士さんは、いつも同じことを聞いた。
『おうちでだけ、ですか?』
「寝る前だけです」
『そうですか』
なんでそれを聞くのか、考えもしなかった。
保育園の面談でも、確かめた。
「お昼寝のとき、指しゃぶりしてます?」
『園では、一回も見たことないです』
家でだけ、だった。
甘えているだけだと思った。
だから、絆創膏を巻いた。
その夜、娘は眠れなかった。
絆創膏を、何度もさわっていた。
時計が、12時をこえた。
『ねむたいのに、ねられへん』
「一緒に、ぎゅーして寝よ」
娘は、泣きながら私にくっついた。
次の日、お迎えで先生に呼び止められた。
『今日、お昼寝で指を吸ってたんです』
『はじめて見たので、一応』
「絆創膏、巻いてませんでした?」
『自分で、はがしてました』
帰り道、自分の言葉を思い