ビール・発泡酒・新ジャンルの税は歴史に残る悪税でしたね。
麦芽比率だの製法だのよく分からない理由で異なる税率を課したところ、企業努力によって同じような味になってしまったため、最終的に税率を修正して一本化。
税率差による歪みがなければ行われなかったであろう不要な研究開発に、多大な労働力と設備投資が向い、社会全体の資源配分が歪んでしまったというまさに経済学の教科書に出てきそうな事例ですね。
ALT https://www.tokyo-np.co.jp/article/441005
政府の振る舞いには、ある種の一貫したパターンがあります。
民間が知恵を絞り、工夫を重ねて新しい市場を育てる。発泡酒がよい例でしょう。酒税の重い通常のビールに対し、企業努力で税負担の軽い商品を開発し、消費者に受け入れられた。ところが軌道に乗った途端、税制が追いかけてきて、第三のビールにも同じことが繰り返される。
つまり後出しジャンケンなのです。「おまえ、儲かっているようだな、よこせ」というわけで、民間が汗をかいて作った果実を、ルールを変えてまで取りに来る。
これは酒類に限った話ではありません。健康保険の料率、社会保険の適用拡大、金融所得課税の議論に至るまで、同じ構図が繰り返されています。
本来、ルールとは事前に示され、その中で各人が計算し行動できるからこそ意味を持つものです。結果が出てから後追いで奪いにくる統治は、予見可能性を破壊し、工夫する意欲そのものを削いでいきます。