SESやフリーランスエージェントも典型的なレッドオーシャンと言われますが、自分が実際に中でやってみて感じるのは、むしろ隙だらけ
競合の大半は営業出身で、スキルシートの技術的な中身が読めない。案件の要件とエンジニアの実力を突き合わせて判断できる会社が意外なほど少ない
だからエンジニア出身というだけで、この市場では十分な差別化になる。引用元の言い方を借りるなら、先行者が怠惰になっているポイントがまさにここ
エンジニアが事業を始めるとき、いきなり個人開発やSaaSに行く人が多いけど、あっちは作ったものに需要があるかどうか、世に出すまで誰にもわからない
一方エージェントは、需要がすでに証明され尽くした市場に、先行者の弱点を突いて入るだけでいい
需要を自分で作る勝負より、需要が確立された場所で差別化する勝負。難易度が全然違う
「レッドオーシャンは儲かることが証明された市場」という視点、自分も同意で
しかも、後発参入者の勝率はデータでも裏付けられてる
ハーバードの経営学者 Golder & Tellis が1993年に発表した論文によると
・市場先発者(パイオニア)の平均失敗率:47%
・早期リーダー(後発成功者)の平均失敗率:8%
・現在の市場リーダーのうち、先発者はたった11%、後発成功者は50%以上
「先に入った者が有利」というのは直感的だが、通説とは逆に先発者の半数近くが失敗し、後発者の方が圧倒的に市場リーダーになりやすいというデータがある
実際の事例を見るとその構造がよくわかる
【Zoom】 Skypeは市場シェア32%を誇っていたが、UI刷新の迷走で信頼を失った → ZoomはURLクリック一発の「低摩擦参入」で1年でシェアを約22%拡大。Skypeは6%台に急落
【メルカリ】 ヤフオク(1999年創業)がスマホ時代にも複雑なPC向けUIを維持し続けた → 「出品3分・スマホ完結」で後発参入し、国内最大のCtoCプラットフォームに
【chocoZAP】 既存ジムが「本格派ユーザー向け」に最適化し、初心者・隙間時間層を取りこぼしていた → 月2,980円のコンビニジムとして2022年7月に参入し、2年弱で会員数120万人突破・日本一へ
この3社が突いた「隙」には共通パターンがある
→ 先行者が多機能化・高品質化に向かい、シンプルさを失った時
→ 先行者が既存顧客最優先で、新しい層を無視し続けた時
→ 先行者がコスト・固定費の重さで身動きが取れなくなった時
レッドオーシャンに参入するなら、「自分が競合より優れたものを作れるか」より先に「この市場で怠惰になっている先行者はどこか」を探す方が勝ちやすい
先行者が育ててくれた市場の中に、手つかずの隙間が必ずある
怠惰な先行者は、後発者にとっての最高の教科書になる