当社運用ファンドの投資先である綜研化学に対して、同社が当社に対して導入を発表した有事型買収防衛策に異議を唱えるとともに、同社の企業価値向上のために障害となっている深刻な課題について指摘した資料を開示しています。
businesswire.com/news/home/2…
我々のような機関投資家に対して有事型買収防衛策を導入することの意味について、よく理解ができていない方々が多いと思いますので、以下簡潔に説明しておきたいと思います。
株主
「投資計画の中身について具体性が無いので、きちんとした説明を求めたい。」
「更に事業改善できる余地は無いのか?」
「具体的な財務方針の説明が無いので、適切な方針を作ってほしい。」
こうした当たり前の株主からの要請に対して答えられなかいでいたところ「もうこれ以上うるさくいわれたくない。だったらお前ら株主の方こそうちの具体的な事業計画・投資計画・財務計画を作って出せ。それも公開情報だけでな。そうじゃなければこれ以上買い増しさせないからな。」
⇒これが買収防衛策です。
ちなみに上場会社の約半数は、中期経営計画自体を自ら開示していません。
機関投資家に対して、公開情報のみで経営陣すら出せていないレベルの具体的かつ詳細な事業計画を提示することを要求し、経営陣が納得いかなければ(判断基準は明示されておらず)買収防衛策を発動し、強制的に株主の持分を希薄化させるものです。
株式会社は所有と経営の分離が大原則であり、株主は別に経営をするわけでもないのに、経営陣が株主に対して、株を買うのに経営方針が無ければ買い増しさせることを阻止する試みが買収防衛策です。
事業会社が株を買い増してくる局面であればまだしも、機関投資家相手に買収防衛策を導入すること自体が間違っています。資本市場の正義に反します。
機関投資家を対象とする買収防衛策を導入するということは、経営陣は全ての機関投資家を敵に回すということだと自覚すべきです。
買収防衛策を導入して気に食わない株主に対して「あっちいけ」と言いたいのは分かりますが、買収防衛策を入れても株主で無くすことはできません。怒り狂った株主を作り出すだけです。
買収防衛策を導入するぐらいならば、きちんと建設的対話に取締役会は応じるべきです。
また、機関投資家の正当な権利を阻害し、企業価値・株主価値を毀損する買収防衛策導入のアドバイスを行う弁護士やアドバイザーに対しても、経営陣の株主に対する善管注意義務違反をおかすことを積極的に助長するアドバイスを行っていることになり得ることから、厳しく糾弾していきたいと考えています。